2023.05.29
会社情報~東大阪モノづくり企業三社の挑戦~
サンシャインメディカルとは
サンシャインメディカルとは、亜木津工業株式会社(本社: 大阪府東大阪市、代表者: 楠本 光晴、以下「亜木津工業」)、甲子化学工業株式会社(本社: 大阪府大阪市東成区、代表者: 南原 在夏、以下「甲子化学工業」)と株式会社光洋(本社:大阪府東大阪市、代表者: 石割 幹記、以下「光洋」)の東大阪ものづくり企業三社が集まり、各社技術を用いて「医療」をテーマに「東大阪の技術を医療現場のニーズ解決に役立てる」「異分野の企業が力を合わせて困難な課題に立ち向かう」事を目的とした合同プロジェクトです。
サンシャインメディカルでは各社の技術力を活用し、三方活栓の医療事故防止につながる製品を開発、4月に東京ビッグサイトで開催された医療機器の設計・製造に関する展示会「Medtec Japan 2023」において東大阪共同ブースで発表しました。
今回は、その活動の経緯をご説明します。
はじまり
最初の接点は2021年のMedtec Japan に東大阪ブースとして共同出展したことでした。東大阪の合同ブースは、各社の技術や特徴を理解しフォローしあえるような形を取られていたことから、展示会を通じて、お互いが何を強みとしている企業なのかを理解するようになりました。
その展示会終了後「出展企業同士がそれぞれの持つ技術を出し合って何か話題になりそうなものづくりができないだろうか?」と光洋から他2社へ持ちかけました。
このような経緯から
・ゴム・スポンジ加工を得意とする「亜木津工業」
・樹脂・プラスチック成型を得意とする「甲子化学工業」
・板バネ・線バネ・線加工品を得意とする「光洋」
による「医療」をテーマにした三社合同プロジェクト「サンシャインメディカル」が始まりました。
「サンシャインメディカル」の名前は“東大阪ものづくり企業3社が、医療業界の中に参入していくこと…「3社 in メディカル」” から命名しました。
また、東大阪ものづくり企業の技術が医療業界を照らす太陽の光(サンシャイン)になるという思いも込められています。
医療ニーズからの着目
各社とも医療分野への納入実績に乏しいため、まずは医療関連ものづくりに携わっている方のアドバイスや、インターネットでの「医療ニーズ」の情報収集からはじめ、何を作るか話し合いを繰り返しました。
開発に向けての検討を進める中「三方活栓の使用時の開閉ミスによる(医療)事故」という事例に着目しました。
三方活栓は静脈麻酔や輸液療法、点滴などを行う際、薬液の流路を調整するために使用するコックです。 輸液と患者の血管をつなぐチューブに三方活栓を挟むことで他の薬も注入できるため、何度も注射針を刺す必要がなくなり患者の負担を軽減することができます。
三方活栓はL型・R型と、ノズルの形状が異なる2タイプのものが世の中に広く流通しており、ノズルの位置と開閉の関係性が直感的にわかりづらいという問題がありました。そのため流路の開閉間違いが起こりやすく、実際に医療インシデントとして多数の報告が発生しています。
製品アイデア・コンセプト構想
各社とも医療分野への納入実績に乏しいため、まずは医療関連ものづくりに携わっている方のアドバイスや、インターネットでの「医療ニーズ」の情報収集からはじめ、何を作るか話し合いを繰り返しました。
開発に向けての検討を進める中、「三方活栓の使用時の開閉ミスによる(医療)事故」という事例に着目しました。三方活栓は静脈麻酔や輸液療法、点滴などを行う際、薬液の流路を調整するために使用するコックです。 輸液と患者の血管をつなぐチューブに三方活栓を挟むことで他の薬も注入できるため、何度も注射針を指す必要がなくなり患者の負担を軽減することができます。
三方活栓はL型・R型と、ノズルの形状が異なる2タイプのものが世の中に広く流通しており、ノズルの位置と開閉の関係性が直感的にわかりづらいという問題がありました。そのため流路の開閉間違いが起こりやすく、実際に医療インシデントとして多数の報告が発生しています。
製品アイデア・コンセプト構想
三方活栓を実際に見て触ってみることから始め、使用時の直感や問題の起こりうる状況を全員でディスカッションしました。
その結果、コンセプトとして以下のものになりました。
・ 間違いがあれば明確に気づくことができる視認性、分かりやすさ。
・ 三方活栓を使用する時に都度取り付けて使用するもの。
・ ディスポーザブルではなく、ある程度繰り返し使えるもの。
・ 装着と脱着がしやすいもの。
これらのコンセプトをもとに紙や段ボールの手作りで取り付けるイメージをカタチにしてみたり、栓のレバーの形にゴムをウォータージェットで繰り抜いてみたり、3Dプリンタで製品のデザインや栓を回す機構をカタチにしてみたりなど、各社の強みを活かしながら、形状や仕様の検討を重ね、試作品を製作していきました。
現場の声を確認
製作した試作を持って医療関係者へヒアリングを行った際には「装着箇所が多い場面では使いにくい」「衛生面からシリンジに干渉しない構造が望まれる」など厳しい意見をいただきました。
その一方で「ベテラン看護師にとっては工数が増えるだけでメリットが少ないが教育用ツールとして使えるのでは」というような前向きに捉えていただけたご意見や「本体はチューブが見えるよう透明の方がいい」というより具体的な改善案をいただけるなど、とても有意義な意見交換を行うことができました。
実際、このご意見をいただき本体が透明なものの試作に取り組み、4月のMedtecにて展示することができました。これからも、いただいた現場の声をもとに、今後の改良を行っていく予定です。
医療業界を照らす太陽の光になれるように
まだまだ道半ばではありますが、これからも東大阪ものづくり企業の技術が垣根を超えて医療業界を照らす太陽の光(サンシャイン)になれるように、努力していく所存です。
お問合せ先
亜木津工業株式会社
コミュニケーションデザイン課 椎名、藤本
住所:〒577-0006 大阪府東大阪市楠根3-7-4
TEL : 06-4309-2212 HP : https://akitsukogyo.com/
甲子化学工業株式会社
企画開発部 南原
住所:〒578-0984 大阪府東大阪市菱江2-5-14
TEL : 072-962-6012 HP : https://koushi-chem.co.jp/
株式会社光洋
営業部 川﨑
住所:〒579-8004 大阪府東大阪市布市町4-3-19
TEL : 072-982-2861 HP : https://koyo-co.co.jp/