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バネブログ

意外と知らない身の回りのばね~給湯器編~

まだまだ寒い時期が続き、お風呂や湯たんぽ等お湯が欠かせない日々ですね。今回は、冬場に必要不可欠なお湯を生み出す「給湯器」に使われる「ばね」についてご紹介したいと思います。
早速、給湯器の内部を覗いてみましょう!

給湯器の仕組み

ばねの紹介に入る前に、まずは給湯器がどういう仕組みになっているかをご説明します。蛇口から出てくる水をお湯に変えるまでの道のり①~⑤を見てみましょう。 ※ガス給湯器の場合

①蛇口を開ける→給湯器の中に水が流れる→水流スイッチが入る
②炎を燃やすための空気を取り込むためにファンが回り、空気を送る
③点火するためのプラグがスパークする
④ガスを送り着火する→熱された配管を通ってお湯が出る
⑤温度が上下しすぎないように一定に保つ

ガス火によって熱した配管に水が通ることで、お湯になっていたんですね。
一見単純なつくりに見えますが、配管を熱し続けてしまうと熱湯しか出ず、逆に燃焼が弱まると元の水の温度に戻ってしまいます。しかし、それを回避するために、内部には多くの仕掛けが施されています。
今回は当社の5種類のばねを通して、給湯器の内部がどうなっているかご紹介します!

【今回紹介するばね】

①給湯配管の接続箇所を留める
「クイックファスナー」

②給湯器内部のセンサーを固定する
「センサファスナー」

③サーミスタを配管に固定する
「サーミスタ取付板」

④ヒーターを配管に固定する
「ヒータファスナー」

⑤温度ヒューズを配管に固定する
「温度ヒューズファスナー」

給湯器の内部と①~⑤のばねの位置を図にしてみました!
おおまかな図ではありますが、読み進める上で参考にしてみてください。

ワンタッチで着脱可能「クイックファスナー」

①クイックファスナー

役割金属(銅・ステンレス)の配管と樹脂の部品をつなぐ・留める。
金属の配管同士をつなぐ・留める。
特長ステンレスのバネ鋼。 ワンタッチで取り付けられるため、省施工が可能。
長さ横幅:約4㎝ 高さ:約3㎝

<ポイント>

・溶接より簡単に取り付けられることで現場での作業を楽にする。
・異なる径の配管の接続にも対応する。
・各メーカーの評価方法・評価基準の違いに対応するため、各製品の径に合わせた様々なクイックファスナーを生産している。
・各メーカーへ対応した際に蓄積されたノウハウがあるため、様々な基準に合格するための設計・開発・提案が実現できる。

<こいるんメモ>

クイックファスナーはもともと同径のものしか存在しませんでした。そのため、細い配管を使用する際はワッシャーをかませてファスナーを使用するというひと手間が必要でした。そこに目を付けた当社は、径が違うサイズでもワンタッチで留めることができるように「異径クイックファスナー」の開発に乗り出したのです。

その後は、お客様が必要とされる配管のサイズに合わせて、専用のクイックファスナーの設計・提案に力を注ぎました。

■給湯器の中で活躍しているクイックファスナーよりも小さなばねたち

②センサファスナー

役割給湯器内の水温・湯温の測定に使用するセンサーを、 配管に取り付ける。
取り付け方法給湯管の中にセンサーの一部が入るように取り付け、 直接水温を感知する。
長さ横幅:約1㎝ 高さ:約2㎝
ポイント取り付け相手のサイズに合った製品を作る。

③サーミスタ取付板

役割給湯器内の水温・湯温の測定に使用するサーミスタを、 配管に取り付ける。
取り付け方法配管の外側に沿わせるようにサーミスタを取り付け、 配管から発する熱を感知する。
ポイント熱伝導性の高い銅を使用している。

④ヒータファスナー

役割配管の凍結を防ぐために使用するヒーター(凍結予防ヒーター)を、配管に取り付ける。
取り付け方法ヒーターと配管に隙間の無いように取り付ける。
ポイントヒーターの形状や大きさによってばねのサイズを変えている。

⑤温度ヒューズファスナー

役割異常加熱すると断線して給湯器を安全停止させる温度ヒューズを、 配管に取り付ける。
取り付け方法温度ヒューズと配管に一定の距離が取れるように固定する。
長さ横幅:約3㎝ 高さ:約1㎝
ポイント給湯器内の様々な箇所に取り付けるため、ばねの取り付け部の形状を変えている。

<こいるんメモ>

従来、給湯器内の部品は、プレス加工によって作られた製品を配管にねじで留めて固定しているものがほとんどでした。
後半でご紹介した小さなばねたちは、使用する箇所や形状に合わせて、個別の設計が必要です。

当社がクイックファスナーの小型設計で対応することで、ねじが不要になり、異径のパイプを留めるために必要としていたワッシャー等の部品の削減・ワンタッチでの取り付けによって、工数ダウンにも繋がりました
当社は試行錯誤の末、それぞれに最適化した形状を提案し続けています。その結果、ノウハウが蓄積され、クイックファスナーに続き、各社の要求事項に対応出来るようになっていきました。

給湯器に最適なばねを作り続ける

光洋の給湯器のばねは、どれも従来よりも工数を減らし、お客様の要求される形に合わせて進化してきました。現在も、より使いやすい形状・サイズにするべく、改良を続けています。
今回5種類のばねを採り上げて紹介してきましたが、これらはほんの一部で、給湯器の中にはまだまだ多くのばねが使用されています。こう書くと「思ったよりもたくさんのばねがあるな」と感じられた方も多いのではないでしょうか。

身の回りにある意外と知らない「ばね」

当社で作っているばねは小さな部品ですが、皆さまのくらしを支えるという大きな役割を担っているものも多く存在します。
給湯器以外のものも「バネブログ」でどんどん発信していきますので、今後もお見逃しなく!

光洋は「安心をつなぐ。街をささえる」を胸にばねを作り続けていきます。
お困りごとがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ https://koyo-co.co.jp/contact/

クイックファスナーについてさらに知りたい方はこちら↓
異径クイックファスナー誕生秘話:https://koyo-co.co.jp/blog/ikeiqf/

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