logo
logo
メールアイコン
ブログタイトル背景画像 ブログタイトル背景画像SP

bane blog
バネブログ

板ばねの使用例を徹底解説!日用品から産業機器まで幅広い活用シーン

光洋の板ばね技術が実現する価値は、「従来工法の革新」です。

この技術は「押さえる」「挟む」「固定する」という基本機能を、革新的な接続方法に発展させました。従来のネジ固定や溶接と比べ、作業時間を大幅短縮し、メンテナンス性も向上させています。

本記事では、光洋の板ばね技術による具体的な使用例を解説し、その幅広い活用シーンをご紹介していきます。「こんなところにも板ばねが使えるのか」という新たな発見とともに、製品開発にも活かせるヒントが見つかるはずです。

光洋が得意とする分野での板ばね活用事例

株式会社光洋は、東大阪で50年以上にわたり精密ばね製造に携わってきました。
特にクイックファスナーのパイオニアとして、配管接続分野で独自の接続技術を提供しています。
ここでは、光洋の技術が活かされている具体的な分野での板ばね活用事例をご紹介します。

配管接続工程の効率化を大幅に実現する革新的活用

給湯器の配管接続
従来、給湯器内の水配管接続では、ネジ式固定や袋ナットでの締め上げが一般的でした。
しかし光洋のクイックファスナーにより、ワンタッチで確実な接続が可能になり、配管接続工程の効率化が大幅に進みました。

住宅外配管での使用例
・給水・給湯設備の水通路分岐部
・排水管接続部(耐水圧を重視しない箇所)
・狭いスペースでの配管接続(工具の取り回しが困難な場所)

美観とメンテナンス性の両立を実現する革新的活用

光洋では、自動車関係の板ばね製品に炭素工具鋼(SK材)を多く使用しています。

内装部品での応用
自動車の内装では、見た目の美しさと機能性の両立が求められます。
インパネ(インストルメントパネル)を固定する板ばねでは、従来のネジ固定に代わり、工具を使わない着脱機構でメンテナンス性と美観が同時に実現可能です。

電装部品での活用
車内の各種スイッチや電子機器の接点部分では、振動や温度変化に耐えながら確実な電気的接続を維持する必要があります。
板ばねの弾性力により、長期間にわたって安定した接触を保てます。

安全性確保を実現する革新的活用

ガスコンロの電池接点
ガスコンロの点火装置に使用される電池ケースでは、板ばねが電池を適切な位置に固定し、確実な電気的接続を維持します。
安全性が最優先されるガス機器において、長期間の信頼性が確保されています。

安全装置での重要な役割
・緊急遮断弁の駆動部品
・制御部品の復元機構
・各種安全装置の作動機構
これらの用途では確実な動作と長期間の耐久性が求められ、光洋の高品質な板ばねが安全性の確保に貢献しているのです。

光洋独自製品の詳細活用事例

ここからは、光洋が開発した独自製品の具体的な特徴と活用事例を詳しく見ていきましょう。
これらの製品は、従来の固定方法では解決できなかった課題に対する効果的な解決策となっています。

クイックファスナーの革新的な活用

基本的な配管接続での活用
クイックファスナーは配管を接続する部品で、主に給水・給湯・排水管の継手として用いられています。
管継手などほかの接続方法と比較して、ワンタッチで簡単に接続可能です。

材質選択による適用範囲の拡大
光洋の主力製品クイックファスナーは、耐食性の高いステンレス材により、様々な環境での使用が可能になっています。

異径配管への対応
配管径サイズの異なるものを、1部品かつワンタッチで接続するための工法提案として考案したのが「異径型クイックファスナー」です。
従来は別部品での継手が必要だった異径配管接続も、光洋の技術により一つの部品で解決できるようになりました。

異径クイックファスナー
異径型クイックファスナー
クラウン
光洋オリジナル板ばね「CROWN」


メンテナンス性の向上
オリジナル板ばね「CROWN」は、専用工具を必要とせずワンタッチで着脱できるため、清掃やメンテナンス作業が簡単です。
これにより、定期点検の作業効率が大幅に向上しています。

樹脂カバー付きクイックファスナーの特殊用途

温水洗浄便座での活用
温水洗浄便座では、清潔性の維持とメンテナンス性が重要です。
光洋の樹脂カバー付きクイックファスナーは、以下の特徴により最適な解決策を提供しています。
・省スペース化の実現
・脱落防止機能による安全性向上
・手切れ防止による作業安全性の確保
・ワンタッチ着脱による清掃作業の簡素化

樹脂カバー付き
クイックファスナー

薄板化による性能向上
薄板化効果として、従来品の当社製クイックファスナーと比較して着脱にかかる力が低荷重となり、負荷軽減できました。
これにより、日常的な使用においても操作性が大幅に向上しています。
板ばね製品のカスタマイズ対応

多様な形状への対応
光洋では仕様用途に合わせた形状の設計・加工を行っており、そのほとんどがカスタム製品となります(金型設計・金型加工も自社で行います)。

幅広い分野での活用実績
あらゆる分野で板ばねは使用されています。
普段生活を行う上で必ずと言っていいほど板ばねは使用されており、様々な形状で身の回りに存在しています。

光洋の技術力を支える製造技術

光洋の独自製品を支えているのは、長年にわたって培われた高度な製造技術です。ここでは、これらの製品を実現する核となる技術について詳しくご紹介します。

マルチフォーミング加工技術

創業50年以上のばねメーカーである当社は、これまでに約10,000種類ものばねを作ってきました。
この豊富な経験により蓄積された技術が、マルチフォーミング加工に活かされています。

一台で多工程を実現
加工の自由度が高く、1台で「切る、抜く、曲げる」など複数の工程を担えるマルチフォーミングマシンが選ばれています。

安定した品質での大量生産
当社の製品の多くは手のひらサイズのもので、大量生産が基本。
それも、安定した品質で大量生産が可能なマルチフォーミングマシンを選ぶ大きな理由のひとつです。

複雑形状への対応力

異径クイックファスナーの製造技術
異径の製造は小径/大径を一度に曲げると、製品自体がねじ切れることや、足部分のねじれが発生することがあるため、同径に比べ格段に難易度が上がります。
このような高難度の加工にも対応できる技術力が光洋の強みです。

材質選択による用途の最適化

板ばねの性能を最大限に発揮するためには、使用環境や要求仕様に応じた適切な材質選択が不可欠です。
光洋では豊富な材質の選択肢と技術ノウハウにより、お客様の用途に最適化された製品を提供しています。

ステンレス鋼の優位性

光洋の製品で最も多く使用されるステンレス材料は、以下の特徴により幅広い用途に対応できます。
・優れた耐食性
・各種環境での使用可能性
・豊富な技術ノウハウの蓄積
・材料流通性の良さ

用途に応じた材料選択

リン青銅の電気的特性活用
リン青銅は銅を主成分とするスズとの合金で、優れた電気伝導性と耐食性を兼ね備えています。
光洋では、コンセントプラグの接点やスイッチ部品など、電気機器用途での板ばねにリン青銅を採用しています。

従来工法からの革新

光洋の板ばね技術がもたらす最大の価値は、従来の固定方法や接続方法を根本的に変革することです。
ここでは、具体的にどのような改善効果が得られるのかを見ていきましょう。

作業効率の大幅向上

従来のネジ固定や溶接による接続から、光洋のクイックファスナーによるワンタッチ接続への変革により、以下のメリットを実現しています。
・工具を使わない簡単な着脱
・作業時間の大幅短縮
・狭いスペースでの作業性向上
・メンテナンス頻度の軽減

品質と信頼性の向上

配管の接続部分にあるフランジを、板ばねの弾性力を用いて固定しています。
従来の方法とは異なり、ねじ止めなどの作業が不要です。
この機構により、人的作業によるバラツキを削減し、安定した接続品質を実現しています。

まとめ

今回は、光洋の板ばね技術による様々な活用事例についてお伝えしてきました。
光洋の板ばね技術の本質は「従来工法の革新」です。
従来のネジ固定や溶接に代わる革新的な固定・接続方法により、作業効率の向上、安全性の確保、メンテナンス性の改善を同時に実現できます。
光洋の50年以上の経験と独自技術により、お客様の多様なニーズに対して具体的なご提案をしています。
お客様の製品開発や既存工法の改善をご検討の際は、豊富な実績を持つ光洋にお気軽にご相談ください。